2009年12月19日 (土)

整体と正體術健康法に共通すること

現在普及している整体は、野口晴哉(はるちか)という天才的な施術家が昭和初期に創始したもので、「野口整体」と呼ばれるものです。

それより以前に整体に類するものがなかったかというと、そうではありません。漢方医学や民間医療として面々と受け継がれていたものがありました。漢方医薬を扱う家に育った野口晴哉氏は、そのような伝承を自分なりに集大成したのですが、その中でもある医者が編んだ書籍を参考にしたことは、よく知られていることです。

その書籍は、高橋迪夫(みちお)氏の『正體術健康法』でした。その中で紹介されている「正體術」が現代語訳として以下のように紹介されています(「正体術健康法ブログ」より抜粋)。

■正体術の準備
1、楽々と仰向けに寝て、全身の力を抜いてリラックスします
2、足をそろえたままだんだんに膝を折って、引き寄せていき
3、腿がまっすぐに立って足の平が畳についたら、さらにカカトをお尻にできるだけ近づけます。
4、できるだけゆっくり膝を曲げて、お尻を上げるようにしてひけるだけ腿を胸にひきつけるように曲げます
5、ここで一息ついて
6、静かに膝を下ろしていって、もう少しで足のひらが畳につくというところで、急にカカトに力を入れて畳をすりながら勢いよく踏み伸ばします。

……(途中略)

■正体術
1、 正体術の準備の最後の足を伸ばしたところで、アゴを引き、両側の肩甲骨が後でくっつくようにして、手は十分に伸ばし、手のひらは上に向けて、指はいっぱいに開きます。
2、 足は膝を曲げずに、足の指をいっぱいに開いて十分に反らし、腿に力を入れ足首を甲側にひけるだけひき、お尻にも力が入るようにします。
3、 こうすることで全身の筋肉に力をいれます。体全体が、棒のようになりますが、理想的には、息を殺さず、息だけは普通にして、腹は柔らかいままに保つ。(最初は、腹を柔らかくできませんし息も止めてもよいでしょう)
4、 2、3秒こうしたままで、ピクリとも動かさないでおいて
5、 急に全身の力を一気に抜いてゆるめる。
6、 その後、3~4呼吸くらいの間、普通の呼吸に戻るまで静かにしておく。

ポイント:正体術の完成したポーズでは、腕も脚も床から浮いた状態になります。
<正体術も、寝る前に1度行えば良いのです。>

以上のように、正體術健康法のポイントは体を緩めることです。偏った体を緩めて正常に戻すことです。

ところが、人は歳を重ねる従い環境に適応する能力が高くなり、体を緩めることが下手くそになっていきます。そうして正常な体のバランスを崩してしまうのです。固まった体を緩め、自分の力で体力を回復することが正體術健康法の目的。それは、整体が目指すことと同じです。

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2009年12月14日 (月)

置き去りにされた靴

傾いたまま置き去りにされたブーツを玄関先で発見。しばし座り込む。片足に乗ってるのに転ばないままなんて、この靴はすごい! じゃなくて……。

ほったらかし、行き当たりばったり、傾きっぱなしの自分の人生そのもの。ってほどじゃないけど、「なんだかちゃんとしてないぞ、オレ」という気がした、のだ。というわけで、靴を揃え、以下のブログ記事を完結した。

2009年11月28日 (土) ■DIS+COVERサイエンス創刊発表&記念講演会

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2009年12月11日 (金)

インドカリーの新宿中村屋

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外はずっと冷たい雨が降っていた。夕刻、整体の受講を終え、傘をさし、中野坂上の駅へ歩いていたら、突然、空腹感におそわれた。空腹というよりエネルギー切れだろう。電車に乗ってはみたものの、フラフラしてきた。このままではいかん、と、新宿三丁目で途中下車。地下道をたどり、「新宿中村屋」に走る。ハヤシライスとデザートを注文。デザートのミニ苺パフェは、先日同行したNOBUさんがその容赦ない甘さにギブアップしたいわくつきのデザート。その甘さがエネルギーを絞り取られた体を、おいでおいでと引き寄せたのか……。

甘さ控えめなんて、けしからん、というほどの甘党だが、この苺パフェ、ミニでよかった。ホントに甘い。エネルギー注入には最適。

ちなみに、この日の「新宿中村屋」は満席で、定番のインドカリーよりも中華定食や汁そばを注文する客多し。あっしが食したハヤシライスはもうひとつの定番メニュー。香ばしいデミグラスソースはどこかで食べたことがある懐かしい味で、少し酸味があり食欲をそそる。1400円。お試しあれ。

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2009年12月10日 (木)

情報を仕入れるタイミング

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今日は晴天。風強く、雲、空を飛ぶ。

午後7時に目黒駅で師匠と待ち合わせ、友人Aちゃん宅を訪問。緑内障で大変なことになっている愛犬まこちゃんを、師匠が整体するのを見学した。一時間ほど子供をあやすように施術しながら師匠がAちゃんを指導する。その後、合流したRUMちゃんと四人で連れだって五反田に移動し、グルジア料理をいただく。グルジアはトルコに隣接するロシア圏の国。やさしい料理だった。

武道整体は今月末で卒業となる。指導は講義と実技、週一回4時間ほど。修行期間は通常二年かかるが、ほぼ一年で終了となる。卒業が早まった原因は、環境が整っていたからだ。マンツーマンの個人指導であったこと、二人ひと組で修得するための相方がすでに修行を終えていた先輩であったこと、週三回ほど行う実技訓練の実験台になってくれる友人たちに恵まれていたこと、家人の協力があったこと、そして毎日の課業を励行する意志が強かったことなどが挙げられる。

このような環境に恵まれたこと以上に、的確な師匠の指導が最も大きな要因であったことは言うまでもない。その中でも、情報の仕入れ方に関して多くを学んだ。まず最初に手渡された教科書について、師匠はこう言われた。

「教科書を知識の塊として暗記しても何の役にも立たない。施術に役立てられるよう文脈を読み解かなければ何の意味もない」

また、関連する書籍を勧められるようになったのは、習い始めて十か月ほどたってからだった。書庫から出してきた本には、東洋医学の原本である「黄帝内経(こうていだいけい)」の 「素問」(そもん)と「霊枢」(れいすう)、「整体」を創始した野口晴哉(のぐちはるちか)や亀井進、橋本敬三の著書があったが、その中から10冊ほどをお借りした。読んでみると、すんなり入ってくる。多分、半年前に手を出していたら、そうはいかなかったに違いない。武道整体と自分自身との距離感がつかめていなければ、情報に振り回されていただろう。

情報を大量に仕入れて事情通になる前にやるべきことがある。知る目的を「知らぬ」ことを武器に考え抜いて判断力を磨くこと。そこを乗り越えることができれば、自分の立ち位置を見失うことなく発言することができるだろう。根本的に世界を変革する基軸を生み出す可能性も高まるに違いない。

この夏からサイエンスの世界に頭を突っ込み始めたが、広すぎて迷子状態が続き困っていた。一か月ほど前にイラストレータの奈良島さんと一緒に見て回った「サイエンス・アゴラ2009」、科学のあり方を根本的に見直すきっかけとなった事業仕分け、伊藤豊雄氏のトークショー、北澤宏一氏の講演会を経て、やっと自分の立ち位置が見えてきた。

情報を発信することはまだできぬが、情報を一気に収集し整理していく段階に入ったことは間違いない。

昼食は「関山」のお弁当。

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2009年12月 2日 (水)

復活した表参道のイルミネーション

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近隣住民の反対運動で中止されていた「表参道のイルミネーション」が今年のクリスマス前から復活した。陸橋の上から原宿への下り坂を撮影。以前と比較すると、光が木の上まで伸びておらず、華やかさに欠ける。

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2009年11月30日 (月)

伊東豊雄GAギャラリートーク

 伊東豊雄氏のトークショーは6時30分の開始だったが、会場には6時10分前には入るよう案内が来ていた。余裕を見て外出したのだが、途中で迷ってしまい、会場に着いたのは6時ちょうどだった。
 「水天宮前」駅から東京メトロ半蔵門線に乗り、「渋谷」駅で小ぶりな東京メトロ副都心線に乗り換え、二つ目の駅「北参道」駅で下車、目指す2番出口から地上に出た。副都心線は初めて利用する地下鉄。「北参道」駅も当然初めてだ。渋谷での乗り継ぎも悪くなく、順調に行けば時間前には着くはずだった。プリントした地図を車中で開き、2番出口からの道順も頭に入れていたはずだった。
 しかし、出口で方向を間違ってしまい、まったく違った方にずいぶん歩いてしまった。駅から近いはずなのに……。仕方なく、駅の2番出入口まで引き返し、振り出しに戻ることにした。出口前にあった地図で確かめると、目的地は目と鼻の先だと分かったのだった。これはかなり屈辱的。

 GAギャラリーのドアを開くと、すぐに受付があり数人が列をつくり入場手続きを待っていた。ギャラリ―は意外と狭い空間で、一階が書店、二階が展示用の広間となっている。トークショーはその二階でやるらしい。
 一階の書店はすでに人で埋め尽くされ、みな一様に分厚い建築書を思い思いに立ったまま読んでいた。受付を済ませた私もアメリカ建築事情の分厚い本をめくりながら、トークショーの開始を待つことにした。二階の広間では係員が準備をまだやっており、中に入れない。私が入った後からも続々とギャラリーには人が集まってきた。入りきれなくて外で待つ人もでる始末。
 結局、二階の会場に入ることができたのは、始まる10分前になってからだった。係員が開始直前まで準備に追われていたのは、予定より多い入場者を着席させるためだったのかもしれない。
 私が会場に入ると、ほぼ半数の席が埋まっていた。真ん中の端に1つ空席があり、なんとか席を確保したのだが、この席は最前列のほどど真ん中の席だった。ほどなく現れた伊東氏は、私のほんの2メートル先に立ち、マイクを持って話を始めた。

 それから話は丸二時間、休憩なしだったが、非常に面白い内容だった。お話は、瀬戸内海の小さな島で進行中の最新プロジェクト「伊東豊雄ミュージアム」と、伊東氏のパーソナルヒストリーという2つの部分で構成されていた。2つの話は根っこでつながっており、初期に構築された建築家の設計態度は変わらないことを説明するものだった。

 ああ、肝心の中身に行きつけない。外出するので、あとは…… 続く!

 それから、11月4日から9日までの日記を追加してます。

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2009年11月28日 (土)

DIS+COVERサイエンス創刊発表&記念講演会

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<初めて訪れた白亜の「科学技術館」>

カラリと晴れ渡った週末の午後、九段下にある「科学技術館」で開かれた講演会に出席した。講演者は北澤宏一氏。独立行政法人科学技術振興機構(JST)の理事長である。日本の科学技術を牽引する巨大な組織のトップ。演題は「科学技術が日本を救う」という壮大なもの。この講演は一冊の本としてまとめられ、版元である「ディスカヴァー・トゥエンティワン」より「DIS+COVERサイエンス」シリーズの創刊第一巻として来春早々に出版される予定だ。

講演:DIS+COVERサイエンス創刊発表&記念講演会、
講演者:北澤宏一氏(独立行政法人科学技術振興機構 理事長)
開催日:2009年11月28日(土)
時間:13:00〜18:00(開場12:30)
会場:科学技術館 第3会議室
〒102-0091東京都千代田区北の丸公園2-1 科学技術館6F
主催:ディスカヴァー・トゥエンティワン

講演に先立ち、社長である干場氏より創刊への熱い思いが語られた。凝縮すると、シリーズのキャッチコピーである次の言葉に集約されるだろう。

 科学っておもしろい!
 技術ってスゴイ!
 理系ってステキ!

さて、本論の講演だが、予定より早い午後1時半から始まり、予定より少しずれ込んだ午後6時過ぎまで続いた。休憩をはさみ五時間ほどに及ぶ長丁場。つい居眠りしてしまう者がいてもおかしくはないが、出席者たちはみな最後まで熱心に話を聞き入っていた。

それは、出席者たちの問題意識の高さや、講演の組み立てや内容の面白さにもよるが、大きな要因は話し手の話術にあったのではないかと思う。北澤氏の語りはゆったりとしたリズム感があり心地よく、具体的な事例から一般化を導く論旨の展開は説得力があった。また、不明なことは知らぬと言い、事実と意見を明確に区別する姿勢、組織人としての威厳とお茶目な性格が混じり合っていることも、聴衆を惹きつけた要因だ。研究者として、組織人として、プレゼンテーターとして超一流であることは、私が判断するまでもないだろう。

講演の冒頭で、超電導素材の研究開発によって時代の寵児となったことへの自負を語るのだが、単なる自慢に留めるのでなく、メディアや政治などに翻弄されるべきでない科学者のあるべき姿へと一般化し、現在話題となっているiPS細胞や自然免疫などの研究開発への議論へといつの間にか転じてしまうその立ち位置に、私はいきなり魅了されてしまった。

この講演で北澤氏が言いたかったことは何かというと、つまり創刊第一巻で述べようとしていることは、科学技術は広い視野で捉えれば非常に刺激的で夢のある世界であり、若者たちよ、その素晴らしい世界に飛び込んで来なさい、ということだ。

まだ科学の世界では門外漢である私にとって最もありがたかったことは、現時点での日本の科学技術が置かれている現状と問題点を、具体的な数値と事例を使って理解させてくれたことだ。たとえば:

・科学の世界に二番はない。
・遠いターゲットを定めることは政治も科学技術にも重要なこと。
・オバマ大統領は話がうまい。最終的には同じ削減幅であっても長期的な目標を核廃絶と定めた上での削減と、単なる削減では意味が違って見える。
・失われた90年代の閉塞感から抜け出すために、科学技術が重要だという機運が生まれ、「科学技術基本法」が平成7年11月15日に施行された。
・日本の研究開発費(政府負担・民間支出含む)は約18兆円。
・アメリカはその人口比と同程度の2.5倍。中国はこの10年で飛躍的に伸び日本とほぼ同額。ドイツは8.3兆円。フランス5.3兆円、イギリス4.5兆円、韓国は4.5兆円。インドは2兆円以下。
・日本の研究開発費の約1%に当たる2000億円が競争的研究資金として配分されている。
・競争的研究資金には科研費(2000億円)と戦略創造(500億円)の2つの種類がある。
・科研費(科学研究費補助金)は、サイエンス・コミュニティの自律的運用のための補助金で、20万人いる研究者の3人に一人が受給していると仮定すれば、一人に約300万円ほど補助がある。
・戦略創造(戦略的創造的推進事業)は、国が設定する戦略目標を達成するために研究者の協力を得て達成される事業。運営費交付金として500億円が措置されている。
・ノーベル賞受賞候補者は日本に50名ほどいる。
・日本企業が世界を買い始めている。
・貿易黒字10兆円、海外純資金250兆円、対外所得黒字16兆円
・政府財政赤字800兆円、個人金融資金1500兆円
・娯楽産業100兆円、パチンコ産業30兆円
・ハーバード大学基金3兆円、運用益2000億円以上。年間予算がまかなえる額。
・米は税制優遇措置により個人の寄付が多く、NPO組織が多い。
などなど。

また、30兆円市場のパチンコ産業をひとつの目安として科学やGDPを語るなんて、とてもユニーク。また、世界から見た視点と世代を超えた視点、科学という世界から一歩引いた政治的視点など、そのような時空間を縦横無尽に行き来する話の展開は、非常に刺激的で満足できる内容だった。

そして、最も驚いたことは、瞬間風速的に科学分野で世界一が何人か日本から出ているが、後ろを振り返ると日本人研究者がほとんどいない、という現状だった。科学の世界は、一番でなければ、たとえば特許を取得できなければ、意味のない世界といわれる。層の薄さは致命的だろう。

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<講演前に通りかかった日本武道館では「こぶくろ」のコンサート>

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<講演が終わり北の丸から九段下駅へ>

北澤氏には、出版された本の多くを買い取ってでも世に広めたいという覚悟があるらしい。出版社からすれば、発行部数がある程度確保された、意地悪な言い方をすれば、いわば「できレース」ともいえる。しかし、この出版社ではサイエンス本のシリーズ化を宣言している。そんなケチな勘定は料簡が狭いと一笑されるだろう。紙メディアに従事する出版社が低迷する現状で、しかも科学シリーズが他社の後追いともいえる状況にも関わらず、シリーズ化に踏み切った「ディスカヴァー・トゥエンティワン」の決意には敬意を表したい。

また、この出版社に注目すべきことは、取次を通さないで直に書店へ営業をかけ書籍販売を成功させていることだ。取次を通さない出版社はほとんどない。どのような営業活動をすれば成功できるのか、非常に興味がある。社長である干場氏はいち早くtwitterを積極的に活用し、期を見てさりげなく自社の書籍を紹介しているが、このようなトップの姿勢がユニークな出版社を牽引する原動力になっていることは間違いない。

11月28日はさまざまなイベントが重なり、ホントに悩ましい日だった。友人richico嬢のピアノ演奏会あり、瀬尾拡史君のセミナーあり、野球の試合あり、田舎で同窓会あり……。そして、それら友人たちとのイベントをすべてをキャンセルし選択したのが、「科学技術館」でのセミナーだった。科学の世界はまだよく分からないが、分からない部分を洗い出してくれるには非常に役に立つセミナーであり、間違った選択ではなかったようだ。

この講演会は以下のブログでも紹介されている。

DIS+COVERサイエンス創刊発表&記念講演会レポート ●田中
 版元であるディスカヴァー・トゥエンティワンの「社長室ブログ」にアップされた記事。講演の様子を写真入りで簡潔に紹介している。出版社としても新鮮な試みだったことが、以下のメッセージからうかがえる。

これほど多くの理系の方々がディスカヴァーのイベントに集ったのは初めてかもしれません…!

●日本では、未来に希望を抱く若者が少ないこと。
●諸外国と日本に研究開発費予算の差。
●日本の技術・人材が海外流出している現状
など、日本の科学技術が直面している課題をわかりやすく解説。

お話を伺い、いまこそサイエンスへの投資が必要だと実感し、サイエンスにこそ日本の未来への希望があると改めて感じました。

「若だんなの新宿通信」科学技術館でD21の講演会を聞いてきた
 科学誌『イリューム』の元編集長でサイエンス・コミュニケーターの藤田剛氏が語るとき、多くの発言を引用し自己の意見を明確に述べる。藤田氏とは十数年来の友人だが、私が科学の世界に入ってきたことを少なからず驚いているようだ。

私は、今研究成果が上がってきてノーベル賞を続けて取ったり、
ノーベル賞級の発見といわれる研究が北澤さん曰く「50はある」といえるのは、
やはり今から30年前くらいまでの高等教育の成果(今45歳以上)であって、
そのあとの世代が研究者になるには、結構辛い状況を送っているのではないかと心配する。

バブル時の研究者予備軍の社会への流出、
文系と理系で年収が1.5倍違うなどの情報過多、
理系白書に掲載されているような現状、
ポスドク1万人計画がもたらした荒野などなど。

20年後に日本からノーベル賞が出ているかどうかが心配で、
そのためには、いまが重要だという危機感の持ち方が必要だ。

だからこそ、科学とその教育を応援する機運が必要なのだと思う。

ノーベル賞が生きているウチにもらえるほど長生きする世代は、
そろそろ終わりかもしれないわけだし。

■「リケスタ!試作室」DIS+COVERサイエンス記念講演会
 理系スタイリスト(リケスタ)さんの以下のようなご指摘のように、科学技術の話もさることながら、科学技術政策を牽引してこられた北澤氏のお金にまつわるお話は、興味深いものでした。

感嘆したのは、技術よりむしろ日本の経済の話でした。

日本国の抱える膨大な借金、
日本人がもつ膨大な金融資産、
日本の貿易黒字、
この関係がすっきり理解できました。

特に、

借りた金は使わなければならない
後世にお金を残すことはできない

という言葉には、
経済の本質に触れられた気がしました。

「B サイエンスコミュニケーション」科学技術で日本に夢を(DIS+COVERサイエンスシリーズ)(追記あり)
 M322さんが書かれている以下のようなコメントは、ご自身が現在やっておられるサイエンスを事業として展開されている立場を踏まえ、科学の現実と将来をみすえたご意見として非常に参考になった。

 気になった点を2つほど。

1点目は研究開発資金の話。

資金の元となる金の流れをわかりやすく整理し、研究開発費の確保方法を提案されている。

・日本の貿易収支はバブル後も毎年10兆円。対外純資産は`07年には250兆円もある。
・この資金は海外に進出した企業が持つ。
・資金はあっても国内に金が回らない。失業率も上がる、円高も進む・・・
・内需を喚起し外にでていく資金を呼び込む。
・そのためには投資・寄付を呼び込む仕組み(インセンティブ)を用意することが必要。

限られたパイを取り合うのではなく、パイを増やす方向。
ただ金を要求するのではなく、呼び込む仕組みを提案する。

学術側からこうした提案がでてくることに感心した。

まわりまわって時間をかけていずれ企業も恩恵を受ける学術界の研究成果。
だから企業も応援したい、でもそうもいってられない制度の壁。
その壁を壊す動きを、経済産業省や総務省に向けて、学術界が発信していくのも面白い。

事業仕訳対応では科学者コミュニティーの浮世感が目立つ。
いまこそ産業界と結びついた動きが必要なのではないだろうか。


2点目は科学技術ODAという考え方

電気抵抗ゼロの超電導ケーブルの技術を生かして、地下に埋めた超電導ケーブルを地球のあちこちをつないで世界各地の自然エネルギーを効率的に電送する仕組みの話。

関連記事↓

 >
自然エネルギーへの道と3つの超電導地球ネットワーク

こうした技術を日本がイニシアティブを握って開発し、世界に貢献する。
科学技術をつかったODAという手法。
差し出すのは金でもなく血でもない第3の世界貢献。

世界から尊敬される日本の科学技術。

夢を持てない若者に希望を与えることができるかもしれない。

私がまだ科学の世界をよく分かっていないので、以上のブログから多くのメッセージを引用させていただいた。ご参考にされたい。

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2009年11月27日 (金)

贈る悩み、贈る楽しみ

カレンダーを作り始めて八年たった。いつも悩むのは、誰に、どんな立場から、どんなメッセージを添えて贈るかだ。贈るべきではない、という判断もある。お客様、知人、友人、親類などと種類分けすれば簡単なのだが、そうはいかない。だから悩ましいのだ。

今年は250部ほど「ゆうメール」で送付したが、梱包の仕方には250通りの仕様が存在する。見た目には同じ送り状を使っていたとしても、実は別のところで少しずつ変えている。毎年贈っている人には、水臭い送り状は添えない、という選択もある。だから、贈る相手によって違って当たり前。しかし、梱包作業にはやたらと時間がかかることになる。だから悩ましく、だから楽しいのだ。

「どうしたものか」と、贈る相手との時間にどっぷり浸ることができたからこそこの八年、続いてきたのではないか、と思う。あと2年は続けたい。

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<玄関先で集荷を待つカレンダー>

p.s. 過去の出来事「11月3日 サイエンスアゴラ2009 四日目」をアップしました。

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2009年11月26日 (木)

ブログを更新できなかった理由

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<朝は必ず「カフェ・ドゥ・ガウディ」のコーヒーを飲む。ああ、今日も旨い!>

更新しないまま二十日以上たってしまいましたが、みなさん、お元気でしたでしょうか?

体調が優れないとき、まずは深呼吸をしてみるといかがでしょう。両手を挙げながら息を大きく吸って、吸って、そして止める。ちょっと我慢したら、一気に脱力。息を吐くと同時に両手の力も抜いて、ダラン。首もダラン。全身を脱力することが肝心。3回ほど繰り返すと、肩こりが軽くなり、視力が回復します。特に、物書きや学者のようにデスクワークが多く、締め切りや会議で気が張っている方々は、気が上がって肩のあたりがガッチガチのはず。首まで脱力するのがポイントです。

えっと、それから、朝起きたときにベッドの上でちょっとだけ正座してみるのもお勧め。3秒……じゃ、短いか。10秒ほどで良いでしょう。起きがけでボーとして座ってると、すぐです。正座をすると、大腿筋あたりが伸びます。すると腰が緩み、背中が緩み、そして、肩が緩みます。続けるとホントに楽になりますよ。これは、東洋医学では常識なんですが、あまり普及してる話じゃありませんね。整体師が言うのですから間違いありません。まだ卵ですが(笑)。

ブログ更新の話に戻しましょう。はい、記事は書いてました。ただ、どうしても納得がいかず、アップできませんでした。そんな風にブログ更新が滞るときは、本人に大きな変化が起きている証拠! 知り合いの独身女性が書いてるブログがしばし更新されないと、彼氏ができたかな? などと、いらぬ気を回すこともあるのでしょうが、中年男じゃ誰も気をもむ人はいないでしょう。

思うに、この11月はとても刺激的な一カ月でした。正確に言えば、言葉を尽くして分析しなければ理解できない世界と、言葉を無くして修練しなければ感じられない世界を行き来した一カ月でありました。

科学の世界に足を踏み入れ、その慣習や枠組みを理解しようと調査したり、事業仕分けに立ち向かう科学界に属する人たちが奮闘する姿を静観したり、twitterというコミュニケーション・ツールを使い始め、そのツールの可能性を正しく理解し活用してコミュニケーションを広げる人たちと、ただ単に自分の発言を広めることに利用しいるに過ぎない人たちが発する言葉を追い、そして、私が執筆した多数の本を担当した編集者たちが出版界から相次いで去るという知らせを受け取った一カ月でした。一方、言葉がかえって邪魔をする、感じることだけが許される武道と整体の修行が、佳境に入ってきた一カ月でした。

というわけで、やっとアップしました、ほぼ三週間前の記事。

11月2日 サイエンスアゴラ2009 三日目

これから少しずつ、空白の日々を埋めていきますので、よろしく。

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2009年11月10日 (火)

写真整理の日

この二日間でサイエンス・アゴラで撮りためた写真を整理し、自社のウェブにFTPアップし、関係者へメールで知らせる。

ディスカヴァー・トゥエンティワンさんから予約確定を知らせるメール到着す。11月28日に開催される、DIS+COVERサイエンス創刊発表&記念講演会への出席予約だ。午後1時から午後6時まで、5時間に及ぶ講演とは異例。聴くところによれば、その講演を基に編集した内容を1冊の本にするらしいが、JSTのトップが何をどう語るのか、興味あり。「科学技術館」も初めてなので見ておきたい。

講演:DIS+COVERサイエンス創刊発表&記念講演会、「科学技術が日本を救う」
講演者:北澤宏一氏(独立行政法人科学技術振興機構 理事長)
開催日:2009年11月28日(土)
時間:13:00〜18:00(開場12:30)
会場:科学技術館 第3会議室
〒102-0091東京都千代田区北の丸公園2-1 科学技術館6F
主催:ディスカヴァー・トゥエンティワン

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2009年11月 9日 (月)

黒インク

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吸引式の万年筆を使っている。同じ黒でもインクはいろいろ。

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お弁当

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弁当はどこで食べてもピクニック気分。

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ピントは自分で合わせろ

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絞りを意識せず、オートフォーカスで撮影していると、何を撮りたいか分からなくなるよ。 

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2009年11月 8日 (日)

朝食、空手、風邪

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日曜日は空手の稽古。今日は冷え込んだ。朝食とって稽古して風邪を引く。

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2009年11月 7日 (土)

中野坂上で見学会

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遅い朝食をとり、二日連続で中野坂上においでになる師匠宅をでかける。友人のRUMちゃんを師匠が施術するところを見学するためだ。

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新宿副都心は中野坂上まで伸びてくるらしい。

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RUMちゃんは娘の父兄会があるからと、二駅分歩いていった。

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2009年11月 6日 (金)

整体受講佳境に入る

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<写真の八割は料理。家ご飯はこれにおかず二品が基本>

遅い朝食をとり中野坂上の師匠宅へ向かう。毎週金曜日は、午後2時から4時間ないし5時間、師匠から整体の個別指導を受ける。

今年一月から始まった整体受講は今日で41回目。手技(しゅぎ)の手順やその効果は頭に入っており、自然と動けるレベルにはなっている。しかし、問題は相手をいかに感じ、どう応えるかにある。触れる、見る、聴く、臭う。基本工程と複数の手順から総合的に感じ取る。相手を感じるのはホントに難しい。残すところ8回。本日より非常に細かい矯正指導が始まった。いよいよ佳境に入ってきたようだ。

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2009年11月 5日 (木)

松井MVPにコイーバ1本

最後良ければすべて良し、ってことなんでしょうか。優勝を決定する6試合目で目覚ましい活躍をした松井選手が大リーグのワールドシリーズでMVPに輝いた。彼は全試合に出場はしたものの、3試合は代打での出場で、フル出場したのは3試合だけ。出番が限られていたにも関わらずMVPとなったのは快挙だろう。

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<これはTVの映像をリアルタイムで撮影した写真。ごめんなさい>

お祝いにコイーバを1本いただく。ただし、人前では吸わない。紙巻きはやらない。紙が燃えると臭い。やるのは葉巻とパイプ煙草のみ。健康に悪影響を及ぼすのは度を超すからだ。無作法な喫煙者が煙草をさらに悪者にしている。魔法の香りは度を越せば魔物に変わる。魔物に負けるなら愛煙家を返上する。

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2009年11月 4日 (水)

筑波大学から渋谷へ

今日もサイエンス・イラストレーターの奈良島知行氏と京都大学の大河雅奈さんと行動を共にす。「秋葉原」で待ち合わせ、つくばエクスプレスに乗って「つくば」で下車。駅ビルのバイキング風ランチでちょいと学生気分になり、筑波大学へバスで向かう。

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筑波大学のキャンパスは広い。晴天の空の下、巡回バスで20分ほどの小旅行となった。サイエンス・イラストレーションの可能性について三人の先生方と話をしたのだが、話は尽きず延々3時間も長居してしまった。筑波大学は物理的に広いだけでなく、学問に対する間口も広いことを知る。訪問した三人とも満足げな顔で辞す。

バスで「つくば」駅に着くと、もうすっかり暗くなっていた。

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秋葉原から渋谷に向かう。奈良島氏の活動を当初から支援してくれている旧知の三人と『御蔵』にて合流。『日経サイエンス』のアートディレクター(AD)である八十島さん、『Newton』を立ち上げたときのADである堀木さん、科学誌『イリューム』の編集長松尾さんは、いつもと変わらぬスタンスで気が置けない。

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集合写真なんて嫌がるみなさんをレリーフにしてみた。

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2009年11月 3日 (火)

サイエンスアゴラ2009 四日目

午前中で空手の稽古を切り上げ、サイエンス・アゴラの会場へ向かう。四日目の今日が最終日。地下鉄を乗り継ぎ新橋から地上に出ると、そこは別世界。なんという素晴らしい青空ではないか! 先を急いではいたが、バッグからカメラを取り出し、駅の周りをパチリ、パチリ。

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<ゆるかもめ「新橋駅」前>

モノレールはほとんど空席。迷惑にはならんだろうと、またカメラを取り出す。

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<汐留あたりはビルの谷間>

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<駅は安全だとは思うが、この高さはやはり怖い>

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<快晴の空に浮かぶ雲が急ぐ気持ちを忘れさせる>

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<下から見上げるとどんな風に見えるんだろ?>

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<レインボーブリッジが見えてきた>

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<橋の手前でぐるっと右に回転すると川を渡るのだ>

橋を渡るともう電車の旅は終了。お仕事モードに頭を切り替える。「船の科学館」で下車し、サイエンス・アゴラの会場である「科学未来館」付近までは徒歩5分ほど。なんとか午後一時半に間に合った。

サイエンス・イラストレータの奈良島知行さんと京都大学の大河雅奈さんと、「国際展示場」前で合流し科学未来館へおもむく。サイエンス・イラストレーション教育をどうすれば日本に根付かせることができるか、東北大学の長神(ながみ)さん、栗木さんと真剣に会議。一時間半はちょっと長かったかもしれないが、走るべきレールが敷かれたことは大きい。

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<サイエンスアゴラ2009会場前>

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<奈良島さんと大河さん。青空のようにすみ渡る意思>

サイエンス・コミュニケーションの世界に真摯に取り組むお二人を、まったくの門外漢が果たしてどこまで支援できるのだろう。私がテクニカル・コミュニケーションの世界で二十五年ほど培ってきたノウハウは、そのままでは使えない。それがこの四日間、サイエンス・アゴラに詰めて得た結論だった。あまりにもサイエンスの世界を知らなさすぎる……。

夕刻まで展示を見学した後、奈良島さんと銀座に流れ、今後の展開、翌日の筑波大学訪問について打ち合わせ。もちろん、ビール付き。途方に暮れてる場合じゃない。

サイエンス・アゴラ主催者のみなさん、展示者のみなさん、四日間ほんとにお疲れさまでした。あなたがたの取り組みに感謝します。

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2009年11月 2日 (月)

サイエンスアゴラ2009 三日目

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<モノレールでレインボー・ブリッジを渡る>

11月2日。サイエンスアゴラ三日目は月曜日で平日。曇り空で冷え冷えとしていた。科学への関心も外出する気力もなえてしまうのか、この日の来場者は驚くほど少なかった。ガランとした会場に子供たちの歓声が時折り響き渡る。社会科見学や体験学習といった課外授業で来ていたらしい。

来場者が昨年に較べて少ないのは、企業展示の減少や、開催が一か月早まったことによる出展者側の準備不足など、物理的な原因を挙げる人は多い。しかし、問題はそんなことではない。最も大きな要素は、主催者の姿勢にある。出展の数もシンポジウムの数も増えてはいるが、それをつなぐストーリーがない。集まってくるいろんな期待を持った人たちの顔を想像しながら計画されたとは思えない。科学の何を、いったい誰と、コミュニケーションしようとしているのか分からない。分野別にカテゴライズされ、主な出し物の紹介もあるが、個々の出し物の位置づけがなされておらず、お互いの連携もなく、それぞれの出し物に集まってくるのは関係者ばかりだ。それが「アゴラ」なんだ、「広場」なんだから、それぞれ集まってきた人たちが思い思いに自由に動けばよい、というのか。現時点での科学コミュニケーションのレベルはその程度なのか。

出展者にも問題がある。各ブースでは、質問すれば何をやっているか担当者が丁寧に説明してくれる。しかし、分かりづらい。それにも増して、来場者へ積極的に働きかけるすべを知らない。アゴラはコミュニケーションの場なのだから、コミュニケーションを科学する目で前もって分析し、いくつかのキーワードやテーマを携えて来てしかるべきだろう。

ただし、来訪者が少なくなってはいるが、品質は格段に向上したのではないか、と思う。特にシンポジウムの充実が目立った。この日の午後に参加した2つのシンポジウムには少なからず感動した。

「日本科学未来館」の7階にあるメイン会議場「みらいCANホール」は、円形ドームのような作りで素敵だった。午後1時から始まった「シンポジウム「これからの科学コミュニケーションを考える」 は3時間の長丁場だった。前半は5名のプレゼンテーターが順に各分野からの発表を行い、後半はパネルディスカッション、という形式だった。記憶に残っていることは……。

まず、「科学全体を見渡した科学はまだ存在していない」という吉川弘之氏(JST研究開発戦略センター センター長)の発言には驚いたこと。新井紀子氏のデータベースへの取り組みは斬新で、科学者の人材交流だけでなく、市民、特に高校レベルの科学志向を促すツールとなる可能性が大いにある。高橋真理子(山梨県立科学館 学芸員)氏が実践してきている市民との交流には、科学することの本来の楽しさを実現するための大きなヒントをいただいた。

また、多方面に広がる話題をジャン・ジャック・ルソーの「広場と祝祭」を引き合いに出して締めくくった、司会の美馬のゆり氏(前科学未来館副館長)の落ち着いた進行と臨機応変な対応は、参加者たちが何かをつかんで納得して席を立たせるに足る、迫力と自負を感じた。

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<分かりやすく説明してくれた吉川弘之氏>

しばしの休憩の後、同じ会議場で午後4時過ぎから始まった「“ツタエルコト”はどこにある!? -科学コミュニケーションと学術コミュニケーション」は、コミュニケーションの進むべき方向をいくつか明確にする意味で非常に興味深い内容だった。私のメモも6ページほどあるが、このイベントに関しては、min2-fyさんブログのエントリ(「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」の2009-11-02のエントリ)を参照されるのが一番だ。内容の濃さは凄いのひと言。ありがたい!

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<6名のパネリストたち>

2つのシンポジウムを拝聴させていただき、主催者の意気込みを感じ、企画者たちに感謝した。午後7時、科学館を出ると空はとっぷりと暮れ、周りの建物の照明も落ち暗い中、駅まで歩きながら、「場を設けるデザイン」という言葉を繰り返していた。

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