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2005年7月 4日 (月)

痛い一打

三遊間を抜かれてヒットになる可能性は高いが、長打になることはまずない。三塁線を抜かれると、長打になる可能性が高い。

一点リードした最終回も二死。あとアウトひとつで自軍の勝利という状況だった。しかし、二死から投手が連続四球を出し、一塁と二塁が走者で埋まった。

ここで打席に入るのは、三番打者。前の打席で左翼に強烈な打球を飛ばされている。こいつに長打を打たれると、一塁走者が本塁を駆け抜け、サヨナラ負けになっちまう。連敗中のわがチームは、ここで負けるわけにゃあいかん。

なんてこったい。暑さでもうフラフラなのだ。

ここで監督が指示を出す。外野手に守備位置を少し後ろに、三塁手に塁に詰めて守れという。短打で同点はやむなし、長打でサヨナラ負けは避けよ、という正しい選択だ。私は、三塁線にどんな強烈な打球が飛んでこようと、絶対に抜かれないよう、半歩だけ三塁ベースに詰めて守ったのだった。

そして、初球。強烈なライナーが三遊間を襲ってきた。あっ、取れる! 飛んでくる白球をつかもうと、私は思いっきりグラブを持った左手を伸ばしたのだった。

よっしゃあ!

と、勝利の雄たけびを上げるはずが、なぜか私はベッドの上でうなっていた。左手の甲が赤くはれ上がり、今でも少し痛い。とはいえ、プレーでケガをしたわけではない。ベッドの横に置いたテーブルに、左手を思いっきり打ちつけ、目が覚めたのだった。

あの三番打者の一打を捕球したかどうか、覚えていない。残った痛みが悔しさを倍増する。夢ならせめて少しだけ、いいとこだけを記憶に残しておいてくれ。

あの一打は痛かった。

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