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2006年4月30日 (日)

逝く人

■薄れる意識が消えぬうち、香を焚く。

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■別れの酒を叔父と飲む。

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■四月末日の深夜、長崎の実家にいる兄から電話が入った。「今日…」と、兄が声を詰まらせたとき、そうか、と察した。「早すぎる…」と、私は受話器を置いた。
■大東亜戦争が終結に向かっていた昭和二十年に叔父は生まれた。父親は東洋の平和を願い、十三人目の子供を「東和」(とうわ)と命名した。
■還暦を迎えたばかりで、「これから、いろいろやっとぞ!」と意気込んでいた叔父だったが、気が付いたときは末期癌だった。元気な分、逆に進行が早かったらしい。志なかばのまま意識を絶たれてしまった叔父は、さぞ残念だったに違いない。五島列島から一人の小さな巨人が逝った。

■昨日、なんとか徹夜で原稿を書き上げ、昼過ぎに目を覚ましたとき、携帯電話に受信記録が残っていることに気が付いた。妹からだった。図らずも受験に失敗した娘が、傷心の日々からなんとか立ち直ろうとしている、とのこと。
■姪という存在は、どうしようもなくかわいい。先がある分、楽しみでもある。「ちょっと○ちゃんを驚かせてみない?」という、妹の明るい声に、できることならすぐにでも長崎に帰省したいと思った。
■午後四時前に四谷外濠公園へ行く。軟式野球に呼ばれたからだ。行きがかり上、マウンドに立ち、100球近く投げてしまったが、疲れは残っていなかった。全力で投げなかったことも原因ではあるが、まだ体力があるという証拠。

■志なかばにして逝く人あれば、これから人生の大海原に船出する人あり。そして、人生の途上で右往左往する人あり。
■「これから何ばすれば良かとね?」と、今夜は叔父とゆっくり膝を突き合わせて話してみよう。
■薄れる意識が消えぬうち。

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