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2006年10月20日 (金)

ああ、田口!

今年の大リーグは総じて低調だった。

ヤンキースの松井(推定年棒1300万ドル)はこれからという時に怪我で離脱。ヤンキースはレギュラー・シーズンで優勝したものの、地区シリーズで早々に敗退してしまい、ゴジラ松井の逆襲を見ることはできなかった。

マリナーズは相変わらず弱っちかったし、200本安打を達成し盗塁数も増した記録男イチロー(年棒1253万ドル)は、出塁率と得点圏打率が低く、プレーヤーとしての魅力を欠いていた。チームへの貢献度という点でも疑問が残る。もう来年から200本というしがらみを捨てるべきじゃないだろうか。

大塚(175万ドル)は途中から抑えに転じよく大役をまっとうしたが、リトル松井(806万ドル)や大家(453万ドル)は論外だろう。年収ドロボーと言われもしかたないぞ。そんな低調な雰囲気にさわやかな新風を吹き込んだ選手もいた。マリナーズの城島(543万ドル)の小気味いいバッティングと、全く期待されてなかったドジャース斉藤(なんと50万ドル)の抑えとしての活躍だ。斉藤の年棒は跳ね上がってしかるべきだろうが、契約がどうなっていたか。

レギュラー・シーズンが終わり、もう大リーグにゃ楽しみはなくなった。と、思っていたら、もう一人しぶとく残っている選手がいた。

田口だ。

彼はセントルイス・カージナルスでは守備固めの控え選手。レギュラー・シーズンの打率は2割半ばで、ホームランも2本と非力。年棒も松井やイチローの十分の一以下と低い(83万ドル)。しかし、ポスト・シーズンでの活躍にはドキドキさせられる。

これまでのポストシーズン10試合のうち、田口は4回だけしか打席に立っていない。その4回の打席で、4打数4安打、2ホームラン、2塁打1本、4打点と神がかり的な成績を残している。リーグ優勝を決める試合で勝った3試合のうち、1試合は彼のホームランで勝ったといってもいい。

にもかかわらず、監督は先発で田口を出さない。劣勢なときでなければ彼を出さない。試合の流れを変える切り札と考えているらしい。彼を試合のどこ局面で出すのか、こちらも監督の気持ちになって戦況を見つめてしまう。カージナルスの試合には、そんなドキドキ感がある。

今日、カージナルスはリーグ優勝をかけ、ニューヨーク・メッツと第7戦を戦う。今日の試合は、勝たねばワールド・シリーズに進出できない最後の戦いだ。果たして、絶好調の田口は先発で起用されるのか、やはり劣勢を変える切り札として起用されるのか。

ドキドキしてしまう。

こんな風に選手の起用方法まで考えさせられる試合って、初めての経験かもしれない。ベンチで出番を待つ田口って、なんだかカッコいいぜ。

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コメント

第7戦、なんとかカージナルスが勝ちましたね〜。
今日の田口は打席に立たなかったみたいだけど、まあ良かった良かった。なによりでした。
でもホント、シーズン中からも、終盤の守備固めにしか使われないで、クサらないでよく頑張ってきたよね〜。
で、大舞台で4の4の4ってカッコ良すぎ!・・・ラルーサ監督はファンから何にも言われないのかなあ・・・言われても無視してんのかなあ。あっちの監督って頑固者が多いからなあ。
ところで年棒が十分の一って、マジですか?
えらくお得な買い物してまんなあ、カージナルスは。
なにはともあれ、ワールドシリーズでも活躍期待!ガンバレ〜田口!

投稿: ヒゲナベ | 2006年10月20日 (金) 15時10分

ヒゲナベさん、どもです。
勝ちましたね、カージナルス。
田口は結局、同点の8回裏に守備固めで出場。9回表に味方が2点を勝ち越したため、9回裏の守備でシリーズを終了しました。延長戦に入ったら打順が回ってくる可能性はありましたがねえ。
監督はホントに頑固だよねえ。田口を出してくんないのは残念だけど、ここまで徹底してレギュラー選手を起用し続ける采配には文句のつけようがないです。
二日おいて始まるワールドシリーズでは、田口がどんなふうに起用されるのか、楽しみです。

それから、田口の年棒は83万ドルと聞いています。松井(1300万ドル)やイチロー(1250万ドル)と比較すると、十分の一いってない。でも、そんな田口でも一億円くらいはもらってるわけで、日本でプレーすることを思えば悪くない額じゃないかな。

投稿: kawa | 2006年10月21日 (土) 02時37分

どうも,ごぶさたです。
田口ってどうも気の毒な人の印象が。。。
日本にいるときは活躍してもイチローの陰でMVPもらえず,
アメリカ行くときも誰かの陰ですぐに話題立ち消え。
今もたまーにニュースで見かけるぐらい。。。
実力にかかわらず,人生に2番手ポジションってあるんだなぁと思ってしまいました。

投稿: ひらの | 2006年10月23日 (月) 16時58分

ひらのちゃん、久し振りですね。また、野球やろうね。そうそう、田口って気の毒そうな顔してるし(笑)。そこがまたファンの心をくすぐるんだろね。

当たり前のことだけど、実力はあっても評価が低いと、年棒も低くなる。特に大リーグだと、その格差がすごい。主力で使える選手だと高く評価されれば、イチローや二人の松井みたいに年棒は跳ね上がる。ただ、田口は日本でも打撃は今ひとつ。大リーグ側からの評価は低かったから、当然、年棒は低い。そんなこと田口は承知してたはず。

アメリカに田口が渡るとき、守備と走塁と野球センスだけでやってけるんかい、と心配してたら、やはりマイナーからのスタートだったじゃない。腐ってすぐに帰国するかなあ、と思ってたら、少しずつ実績を積んで、メジャーに定着してきた田口。いや、しぶとい!

ワールドシリーズは第2戦まで終了。田口は初戦に先発し、つなぎ役を果たし自軍の勝利に貢献。第2戦は出場機会なし。チームは負け。

華々しい主力選手ばかりでなく、田口みたいな渋い選手に注目してみることって、これまでほとんどなかった。田口を見てると、ベースボールの別の楽しみが増えてよろしいです。

投稿: kawa | 2006年10月24日 (火) 03時47分

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