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2008年8月28日 (木)

治安孝行

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先日、田舎に帰省していた、いとこの哲也が九州から東京までバイクを飛ばして帰ってきた。雨にやられて、夏だというのにブルブル震えるほど寒かったらしい。

彼は「いとこ」とは言っても三十代。私とは親子ほどの年の違いがある。とはいえ、小さいころから「兄ちゃん」と呼ばせてきたためか、兄弟のような関係が続いている。小さい頃に刷り込まれた記憶は大きい。

ちなみに、うちは両親とも多産系で、母方には叔父や叔母が12人おり、父方はそれおり一人多い13人もいる。従兄弟の数は百名近くになる。そして、どちらの家系も絆が深いときている。哲也はその一人。母方に属し、五島列島という故郷をこよなく愛している若者だ。

「お土産、何がよかね?」

と、帰省前に聞いてきた哲也の言葉に、私はこう即答した。

「やっぱ、ちゃんここ餅ばい」

その餅菓子の正式名称は「治安孝行」。元は何かと言えば、五島列島の伝統的な踊りの名前。かなを振って「ちゃんここ」と読ませている。五島列島にある昔からの銘菓だ。一口大に小さく切った餅を細長く伸ばし、周囲をきな粉で軽く固めた素朴なお菓子。これがホントにウマイ。「五島うどん」に続くのは、この「治安孝行」だと確信している。ただし、賞味期限が短いのが弱点か…。

後生大事に哲也がバイクに積んできた「ちゃんここ」だったが、賞味期限が翌日までしかなかった。残念ながらおすそ分けはできぬ。とはいえ、すぐに完食。糖尿病の体質ではないので問題ないだろう。

いとこのお陰で、昔ながらの味を堪能したお盆明けだった。

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2008年8月14日 (木)

都営バスで小旅行

気温34度。

朝から所用あり、お台場の先、有明まで足を運ぶ。

人形町から新橋までは地下鉄もぐら線。お盆だというのに、通勤する人たちで浅草線は混んでいた。新橋から有明まではゆりかもめで外を走る。視界が開け朝からちょっとした旅行気分に変わる。レインボーブリッジを渡りお台場に着くとほぼ半数が下車。テレコムセンターで一気に人がいなくなる。

有明に着く。

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社内から遠くに飛行機が見えた。

用を終えると、なぜかバスに乗りたくなった。ちょうどやってきた「門前仲町」行きへ飛び乗る。ガラガラの最後部座席に陣取る。

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バスは有明から東雲、辰巳と湾岸沿いを走り、豊洲から深川、越中島と北上し門前仲町へ走る。湾岸沿いは見晴らしがいい。空も広いが高層ビルも目立つ。

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乗客はフリーパスの高齢者ばかり。リュック背負った老夫婦が多い。なんだか平和で暑い夏。

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終着駅の門前仲町にはミスドがある。自宅から一番近い店でドーナツを買う。

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歩けば三十分ほどで帰れるが、炎天下では無理。仕方なく地下にもぐり、隣りの清澄白河で乗り換え、ひとつ先の水天宮前で下車し帰宅す。

バスは停留所が近いのですぐに止まる。時間がゆっくり流れる小旅行気分にひたることができる。たまにはバスもいいね。

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2008年8月11日 (月)

「風の谷のナウシカ」の台詞

空手の合宿所は虫だらけだった。山深い谷合いにある一軒家では当たり前だろう。すこし離れた稽古場にて床に突っ伏し柔軟体操していると、そこに住んでいるらしき鬼ヤンマが頭に止まることもしばしば。最初はびっくりして追い払っていたが、しばらくすると何もしなくなった。とにかく虫だらけなのだ。ただ、不思議なことに、蚊に血を吸われ、虫に刺されることはほとんどなかった。そんなところで、虫は殺せい。そのとき、『風の谷のナウシカ』を思い出した。

あの映画の台詞は記憶に残りやすい。言葉の余韻が素晴らしい。余韻にひたりながら思い出していたら、ブログにアップしたくなった。

厳密な話をすれば、版権に触れるかもしれない。とはいえ、商業ベースの下世話なレベルで『風の谷のナウシカ』を語るのは不毛なこと。それに、このブログは営利目的や自慢目的、啓蒙目的で書いているわけじゃない。単なる私的な備忘録。どうかご容赦あれ。

ここには誰がどんな場面で発した言葉かは、あえて書いていない。言葉をたどりながら、場面を思い出せるか、な。

……………………………

なんて立派なオウム。

風上へ!

すまぬ!

オウム、森へお帰り。
この先はお前の世界じゃないのよ。
ねえ、いい子だから。

オウム、目を覚まして。森へ帰ろう。

………

おいで。さあ。
ほら、怖くない。怖くない。ほらね、怖くない。ね。
怯えていただけなんだよね。

これ運んでくださるう。
気流が乱れてうまく飛べないのお。

………

腐海のほとりに生きるものの定めです。

そのもの蒼き衣をまといて金色の野に降り立つべし
失われた大地との絆を結び
ついに人々を青き清浄の地に導かん

婆サマ、からかわれては困る
私はただ腐海の謎を解きたいと願っているだけじゃよ。

………

ミト、ゴル

ユパ様

トルメキアの大型船だ。飛び方がおかしい。

ペジテの王族の姫君

トルメキアの船だ。
みんな、城へ!

………

双方動くな。
動けばオウムの皮より削り出した
この剣がセラミック装甲を貫くぞ。

トルメキア兵に聞く。
この谷の者は、昨夜、そなたたちのの船を救わんと
必死に働いた。
今もまた、死者を丁重に葬ったばかりだ。
小なりとはいえ、
その国に対するこれがトルメキアの礼儀か。
戦を仕掛けるならば、それなりの理由があるはず。
まず、使者をたて口上を述べるべきであろう。

ナウシカ、落ち着け。落ち着け、ナウシカ。
今戦えば、谷の者はみな殺しになろう。
機を見て、機会を待つのだ。

………

やめろ、クロトワ。
諫言(かんげん)、耳が痛い。
辺境いちの剣士、ユパ・ミラルダとはそなたのことか。
我らが目的は殺戮ではない。
話がしたい。剣をおさめられよ。

聞け。辺境派遣軍、クシャナ殿下の御言葉だ。

………

ジルを殺したように。

………

あら、私がうそついたことあった?

ない。

………

雲の下はすごい瘴気の渦だわ。

来い。早く。
発砲と同時にエンジン全開!

腐海に降りて、バージを救出する。
死なないで、テト。

姫様、笑うとる。助かるんじゃ。

………

あなたは、腐海を何も分かっていない。
あなたは何をおびえているの。
まるで、迷子のキツネリスのように。
怖がらないで。
私は、ただあなたに、自分の国へ帰ってもらいたいだけ。

静かに! 怒らせてはダメ!

ここはオウムの巣じゃあ。囲まれたあ。

私たちを調べている。

オウム、ごめんなさい。
あなたたちの巣を騒がせて。
でも、わかって。
私たち、あなたたちの敵じゃないの。

………

腐海は人間が汚してきたこの世界を奇麗にするために生まれてきたの。
大地の毒を体に取り込んで、
奇麗な結晶にして、砂になっていく。?
この地下もそうしてできたの。
虫たちはその森を守っている。

………

あなたもクシャナと同じように言うのね。

もう寝ましょう。
明日、たくさん飛ばなきゃ。

………

虫たちがいない。
なぜかしら、こんなに胸がドキドキする。

神様。風の神様。みんなを守って。

………

わしらの姫様はこの手を好きだと言うてくださる。
働き者のきれーな手だと言うてくだされるわい。

そりゃわしらも火を使うがな。
多すぎる火は森を一日で灰にする。
水と風は百年かけて森を育てるんじゃ。
わしらは水と風のほうがええ。

………

何があったか知らねえが、かわいくなっちゃって、まあ。

クロトワ。その者たちを放せ。
兵に食事をとらせろ。
一時間後に攻撃を開始する。

………

誰か私を外へ連れ出しておくれえ。

風がやむなんて初めて。
婆さま、耳が痛い。

大気が、大気が怒りに満ちておる。

………

風があふれた。風の谷に向かっている。
なぜ。どうやってオウムを…。
あれが、群れを呼んでる。
ミト、シリウスに向かって飛べ。

はっ、はいい!

いる。
ミト、照明弾!
用意! 打てえ!

なんだあ、あれはあ?

あああああ!
なんて、ひどいことをお!
あの子を囮にして、群れを呼び寄せているんだあ。

くそお、叩き落してやるう!

だめよお! 打っちゃだめえ!

なぜじゃあ、なぜ打たせんのじゃあ!

オームの子を殺したら、暴走は止まらないわ。

どうすればいいんじゃ。このままじゃ谷は全滅じゃ。

落ち着いて、ミト。オウムの子を群れへ返すの。
やってみる。

何をするんじゃ、姫様。

ミトはみんなに知らせてっ。

姫様あ、武器も持たずにい。

………

行こう。

待たないんで?

しょせん、血塗られた道だ。

殿下は中へ。

ここでいい。

………

あの娘はどうした?

姫様は後ろに乗っとらんぞ。

オウムだ。オウムの群れがこっちへ来るぞ。

姫様はオウムの暴走を食い止めるために
ひとり残られた。
戦なんぞしてるひまはない。
みな高いところへ逃げろ。急げえ!

………

ああっ、婆さまあ。赤い光が見えますう。
どんどん増えてるみたい。こっちへ来るんだわあ。

婆にしっかりつかまっておいでえ。
こうなったら、もう、誰もとめられないんじゃあ。

………

今、使わずに、いつ使うのだ。行けえ!

………

打たないで。話を聞いてええ!

ごめんね。こわらがらなくていいの。私は敵じゃないわ。
ごめんね。許して、なんて言えないよね。
ひどすぎるよね。

ああ、動いちゃだめ。体液が出ちゃう。
いい子だから、動かないで。

だめよ。そんな怪我で入ったら。この湖の水はダメだったらっ。
ああああ!

おまえ。
やさしい子。私は大丈夫。今、みんなが迎えに来るからね。

あっ、それていく。こっちへ来ない。
オウム、ダメよ。そっちは谷があるのに。
怒りで我を忘れてるんだわ。
鎮めなきゃ、谷が。

私たちを運びなさい。あの子を群れに返します。

そんなことをしたって、もう無駄だあ。
群れはとまりゃしない。

私たちを群れの先に降ろすだけでいい。運びなさい。

しかし、君も死ぬぞお!

………

婆さま、みんな死ぬのお?
定めならねえ。従うしかないんだよお。

巨人兵だ!

………

焼き払え! それでも最も邪悪な一族の末裔かあ!

どうした化け物。さっさと打たんかあ!

………

巨人兵、死んじゃった。

そのほうがいいんじゃよ。
オウムの怒りは大地の怒りじゃあ。
あんなものにすがって生きて、なんになろう。

………

姫ねえさま! 姫ねえさまが!

オウムの攻撃色が消えていくう。

大気から怒りが消えたあ。

止まった、オウムが止まったぞ。

………

姫ねえさまがあ。

姫ねえさま、死んじゃったあ。

身をもってオウムの怒りを鎮めてくださったのじゃあ。
あの子は谷を守ったのじゃあ。

………

テトっ!
良かったあ。
オウム、ありがとう。ありがとう。

奇跡じゃ。奇跡じゃあ。
なんという、いたわりという愛じゃ。
オウムが心を開いておるう。
こどもたちよ、私のめしいた目の代わりによおく見ておくのじゃ。

婆さま。姫ねえさま、真っ青な異国の衣着てるのお。
まるで、金色の草原を歩いてるみたい。

おおお。
そのもの蒼き衣をまとい金色の野に降り立つべし

婆さまあ。

古き言い伝えは誠であったあ。

見てえ!
メーベだあ!
ほんとだ。風が戻ってきた。

失われた大地との絆を結び
ついに人々を青き清浄の地に導かん

……とりあえず、終わり……………………………………

記憶に頼っているため、正確でないかもしれぬ。

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2008年8月10日 (日)

真夏の合宿

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合宿の夏が、またやってきた。

今年も三泊四日だけの参加。電波の届かない静かな谷合いにて、空手だけに打ち込んできた。そんな夏がまたやってくるなんて……思ってもいなかった。

空手の合宿に初めて参加したのは昨年の夏。その合宿で体の微妙な異変を自覚させられ、医者に診てもらった昨年の夏。合宿で悪化したのでなく、「何か変だ」と気付かされたのだ。医者に診てもらったのは、二十年ぶりだった。

運よく医者の正確な診断と機転により、早期治療で命を取り留めた。術後も順調だったが、すべてが順調というわけじゃなかった。半年間の抗がん剤治療には参った。突然襲ってくる体調の異変には、本当に困った。外出したり人と会うことが怖くなったのだ。知らぬ間に憶病な日々が続いた。

そして、薬剤からほぼ解放された六月のある日、ひとつ上の階段に登ったことを自覚した。術後から経過した時間は、ほぼ9カ月。長すぎないか…。

まあ、いい。

今となっては、もう、いい。

洗った道着をまた、こうして合宿所で見られるようになったのだから。

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2008年8月 7日 (木)

過去を買い戻すデータ修復

今日、過去を購入した。

先月、三泊四日かけて奈良の世界遺産を見て回った。薬師寺、唐招提寺、法隆寺、東大寺、春日大社などなど、特に日本建築ならではの梁と屋根を撮影するのが主な目的。

とはいえ、ひとつ不安なことがあった。それは、パソコンを持参しなかったこと。これまでの旅行では、持参したパソコンに撮影した写真のデータをその日うちに必ず保存していた。内蔵のハードディスクだけでなく、外付けのハードディスクにも保存。大切なものは、DVDにも焼いて万全を期していた。なにせ電子メディアは信用ならないですから。

今回はいくつかの条件が重なって、パソコンを持参しなかった。写真は仕事に使わない、RAWデータ撮影が必要ない、大容量のコンパクトフラッシュが2枚ある、JPGを最高の画質で撮影しても2,000枚ほど撮れる。ノートパソコンを手放したばかりで、次のマシンが手元に届いてない。そして、もうひとつ。たまには身軽で旅をしたくなったこと。

思えば、旅にパソコンを持参しないのは、初めてのことだった。

旅から帰り、さっそく写真のデータをパソコンに保存しようとしたときのこと。読み込めないデータがある。三分の一ほどもある。メディアのエラーで読み込めない。いろいろ自分で手を尽くしたが、ダメ。あまりのショックに私は、問題のコンパクト・フラッシュを初期化することもできず、引出しの隅に追いやり、見たくない存在の塊として処理していた。

先日、問題のひと月ほどたったある日、ブラウザを見ていたら、何を思い立ったか「データ復旧」と検索ボックスに打ち込み、検索をしていた。

たくさんあるもんだ、データ復旧サービス。数社を比較。どこも似たような条件のようだ。試しにある会社にメールを出して質問してみると、データ復旧の可能性が高い、という返事がきた。検査と見積もりまでは無料というので、問題のコンパクト・フラッシュを送付し、検査してもらうことにした。送付して二日後、「全てのデータが復旧可能です」というメールが届いた。

「よっしゃあ! あの写真たちが帰ってくるのかあ」

と、一瞬、涙ぐむ。復旧料金は4万円ほど。今回の過去の買い物は高いか、安いか。失われた過去を買い戻せると思えば、安いものかもしれません。それより、危険を察知したら、新しいメディアの買い替えどきと判断すべきなんでしょうか。

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