東京原宿、晴れ
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今日から世の中は11月二度目の三連休ですが、みなさんはどうお過ごしでしょうか?
私は日曜日に開催される空手の「演武会」に向けて、日々精進しておりますので、連休気分ではありません。ただ、演武会の本番で何をやるのか課題が決まっているわけではないので、「出たとこ勝負。どうにかなるさ」と開き直ってもおり、いま一つ緊張感に欠けた日々を送っておりました。
その翌日の月曜日が、実はメインイベントなのです。友人が『サイエンス・アゴラ』という真面目なイベントで講演をするのですが、私はただ出席すればいいだけじゃなく、講演会の後でいろんな人と会って話をすることになっているらしく、一週間も前から、そちらのほうで緊張感いっぱいなのであります。ちょいと強面に見えても、人見知りが激しいのですよ。
『サイエンス・アゴラ』というのは、科学を広く普及させるためのイベントなのですが、はっきり言って、全体的にあまり面白くありません。とはいえ、昨年、友人の奈良島知行さんが講演した内容は濃く、素晴らしいできでした。今年も彼はやってくれると期待しています。
『サイエンス・アゴラ2008』11月22日~24日
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「奈良島さんの講演」11月24日 午後1時半~3時
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今週の火曜日、早朝から関西方面へ出かけた。
東京駅から新幹線で京都まで行くと、そこから大阪方面へ向かう新快速に乗り継ぐ。最初の目的地はJR新快速でひと駅先の高槻だ。京都から12分後に到着。高槻での用を済ませると、先日逝ってしまった伯母の墓前に線香を上げるため加古川まで足を延ばした。
その夜はもう一人の叔母のうちに泊めてもらい、翌日の水曜日、早朝の午前6時に京都へ向かった。朝一で仕事を終えると、思い立って京都見物にでかけたのでした。
その日の京都は、朝から雲ひとつない快晴。日差し強く、午後から気温もグングンと上がり、腹巻きにばばシャツ着込んだ冬支度の服装では汗ばむほどだった。定期観光バスは、まず、京都駅から平安神宮に立ち寄り、西へ移動し嵐山へ。それから東にとって返し、金閣寺、清水寺へとを回る。いかにもな観光コースでいかにもな金閣寺を撮った。
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『JT生命誌研究館』は高槻にある。京都と大阪との中ほどにあり、どちらからも、快速電車に乗って10分ちょっとで到着する。
科学することと表現すること、その密接な関係について、館長の中村桂子氏にお話を伺うため、高槻を初めて訪問した。面会時間は午後2時から一時間。その前に館を見学しておきたかったので、開館する午前10時に玄関の扉を開いた。三時間ほどの見学。準備していた質問のほとんどは、見学している間に答えが出た。無用な質問を面会前に排除できたのが幸いしたのか、午後の面会では先生から時間を延長してまで貴重なアドバイスをいただくことができた。
一階にはさまざまな展示が広がっている。「生命誌の階段」という正面階段を上っていくと、階段沿いに額載されたイラストが四階まで続く。地球誕生から現在まで、46億年に渡る生命の多様性と共通性がイラストで表現されている。この共通性のイラストを描いたのが菊谷詩子氏である。彼女は「Tane+1(タネ・プラス・ワン)」の一員であることから知己を得、私を中村桂子氏に紹介してくれたのだった。
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RUMちゃんちでのパーティの最中に携帯電話が鳴った。兄からの電話だとわかり、放っておいた。「いよいよきたか」と感じたからだ。
翌日の早朝、兄からの電話がまた鳴った。長く臥せっていた加古川の伯母が逝った、という。
「わかってるよ」と答えると、「そうか」と言って兄は電話を切った。今週の初めから、それは予感されたことだった。
「来週の火曜日に高槻に行く用があるから、
ついでに加古川まで見舞いに行くからさ」
という軽口を、電話でどうしても伝えられなかったのは、 そうしちゃいけない何かを感じたからだった。
その昔、私が十代だった頃、私は伯母のお気に入りだった。冗談だったのかもしれないが、伯母は私に家を継がせようとしたことがある。伯母の家はいわゆる「一家」を構える存在だった。私は、やりたいことがあるから、と、若気の至りでむげもなく断ったのだが、そのときの伯母の顔を今でもはっきり思い出すことができる。そして、別れ際、伯母はこう言った。
「お前は人生を素人のまま生きろ。
お前だったらできるかもしれん」
と。
今夜、騒々しい通夜とか葬式でなく、予定通り、高槻に行ったついでに会いに行くから、人生を素人のまま生きてるかどうか見てくれよ、と、私は伯母に告げた。
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11月3日は「文化の日」だったので、何か文化的な行動をしたいと思い、シンポジウムに出席してきました。もちろん聴衆の一人として。場所は東京大学。アカデミアとは全く無縁の私にとって「安田講堂」に入るのは初めて。ちょいと緊張しました。
お題は「我々の未来はどうなるのか」。大上段に振りかぶったすごいお題です、まったく。東京大学総長の挨拶に始まり、基調講演、研究発表、パネルディスカッション、最後は副学長の挨拶で終了。主に大学関係者に向けた内容だったのですが、いやあ、分かりやすくて面白かったですよ。知の最新動向には驚きました。特に、ある高名な科学者が言い出したことを、若い科学者が率先してプロトタイプを作り上げた有機的で巨大な「知のデータベース」構想が大学全体を動かし始めた、という話がよかった。
ほかにも、ああそうだったのだ、という発見や、そんなことになってたんのか、という驚きもあって、非常に刺激的なシンポジウムでありました。
たとえば、生命が誕生して38億年あまりたつのだけれど、生命が海からはい出してきたのは5億年前だという。それは私でも知ってました。ただ、ですね。33億年間、生物が海から出られなかったわけは、大気中の酸素が十分でなくオゾン層が形成されず、海から出ると紫外線を浴びて死んじゃうから、という話がちゃんと広まってないんですよ。別の言い方をすると、生物が33億年かけて海の中から酸素を発し続けた結果、陸に上がることができた実績を、人の営みでオゾン層を破壊して33億年をチャラにするのか、そりゃいかんだろ、という話が、大衆に伝わってないってこと。
もうひとつ。今でも信じられないんだけど、世界中の生物科学者たちがよってたかって解明したヒトゲノムは13年間という歳月がかかったんだけど、来年完成するコンピュータシステムを使うと、1日で計算が終わってしまう、とか。ホントか? 聞き違えたかもしれません。
そんな話、あんな話がありました。
中休みをはさんで4時間と長丁場でしたが、あっという間に終わった感じでした。文化の日らしい過ごし方をしたかったというより、本当はある事情があって、基調講演をする中村桂子さんの話を聴きに行くのが目的だったのですが、とんだ収穫でした。
「我々の未来はどうなるのか」
-東京大学 学術統合化プロジェクト(ヒト/地球)シンポジウム-
学術の統合から見えてくる
地球と人類の未来を予測する
http://symposium.scint.jp/
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Photo ©Terrance Taylor 下記hokubei.comより転載
この土日は、空手の師匠でもある荒井高史氏と行動を共にした二日間だった。そのとき話題になったのが私の兄弟子、足立洋先輩のこと。
「あいつは無口で多くを語らないが、
よく考え夢を着実に引き寄せている。
弟子ながらすごいやつだよ」
プリントアウトされた記事を私に見せながら、師匠は嬉しそうに語るのだった。弟子たちのことを語るとき、友人としての私に、彼らの前では決して見せないであろう本音をちらと見せることがある。「伽翔流」(がしょうりゅう)は、空手の流派としては小さな集まりだが、師匠と弟子たちとの絆はあり得ぬほど強い。
足立先輩の記事(↓)は、おもにアメリカ在住の日本人向けに発行されている雑誌に掲載されているもの。彼が表舞台で活躍する日は、きっと遠くない。
「夢は…アクション振付師/足立洋」
http://www.hokubei.com/ja/series/2008/10-0
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空手の師匠、荒井高史氏と奥方に同行し、恵比寿『サラ・アンダルーサ』へフラメンコを観に行った。踊り手(バイレ)は三人。私のお目当ては奥方の師匠でもあるAMIさんだ。
その日のAMIさんの踊りは、いつにも増して迫力と美しさに満ちていた。絞り込んできた体が舞台の上で軽やかに舞う。サパテアードの音とリズムに明確なメリハリがあり、踊り手の揺れ動く感情をはっきりと伝えてくる。音の表現があまりも豊かで、私は何度が目を閉じ、その音だけに聴き入ったほどだ。
いつもより少し早い動きのある踊りもあった気がする。点と線、線と面が時間軸で複雑に変化する狂おしいほど激しい感情の世界を優雅に魅せる踊り。軸がまったくずれない美しい立ち姿。正確なリズム。物語るようなサパテアードの音色。いったいどのような訓練で身に付けてきたのだろう。
彼女のその日の踊りは、フラメンコの素人である私の目にも、共演した二人のスペイン人バイレの踊りをはるかに超えているのは明らかだった。1日だけの公演だったが、前半と後半、2回を通しで観ることができ、幸せな夜だった。
2008年11月1日(土)
サラ・アンダルーサ9周年特別企画
「ESPECIAL FLAMENCO」
フラメンコ舞踊家 AMI(鎌田厚子)さんのウェブサイトをぜひご覧あれ。
http://www.artool.com/AMI/index.htm
もうひとつ、嬉しかったことがある。カンテ(歌い手)のスペイン人アントニオ・サンルーカルさんのこと。彼の舞台は何度か日本で拝見して、その情熱的な歌声は耳にしたことがあった。今回の舞台では、彼は司会役も兼ねていた。挨拶したり、登場するバイレたちを紹介するのが、彼が話すスペイン語の意味をなんとほとんど理解することができたのだ。日本に滞在期間の長い彼が日本人に分かりやすい言葉を選んでくれたといこともあるだろう。舞台での話だから使われる言葉も限られている、という理由もあるだろう。とはいえ、『セルバンテス文化センター』で週に1回、15週間だけ触れただけのスペイン語が、これほど力を発揮してくれるとは、まったくの驚きだった。
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