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2009年2月21日 (土)

一日一ミリ

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      <水天宮前:武道の稽古に行く朝>

今年も始まってすでに二か月を過ぎようとしていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?

この正月から私は武道整体を習い始めました。全課程を履修するには、二年ほどかかります。武道整体を習得する目的は、あくまでも己が目指す武道の修行のためであり、武道整体を習得する技術課程をすべて修了したとしても、整体を人様にほどこせるようになるわけではありません。そこには相手の体と対話できる感性が不可欠になります。相手にどうすれば負担をかけない癒術(ゆじゅつ)ができるか、相手が本来持っている自然治癒の能力をどうすれば引き出せるのか、時々刻々と変化する相手の体からの微妙な反応をのがさない感性が最終的には問われるのです。

コンピュータ技術を分かりやすく解説することを生業(なりわい)にしている私のような人間にとって、武術整体の習得は新たなたコミュニケーション能力を開発する絶好の機会ともいえます。そのためこの二か月、武道整体は私をのめり込ませています。結果的に、武道に対する考え方もさることながら、稽古での動きにも何やら大きな変化が起きていることが自覚されます。

物理的にこの二年ほど、どうしてもできなかった股割りも、あと少しでペタンと床に腰を下ろせるところまで来ています。

ガウディ研究にも変化が起きています。日本に初めてガウディを紹介した故今井兼次先生が書かれた論文を、ひとつひとつ読み解く作業をこの二か月で終えました。そして今は、ガウディの代表作と言われる未完のコロニア・グエル教会の完成予想復元模型を世界で初めてつくった故松倉保夫先生の仕事を追いかけています。

まだまだ分からぬことばかりですが、一日にとにかく一ミリでも先に進むこと、そのことを武道整体を習得する過程で、師匠と先輩から教えをいただいている気がします。

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2009年2月 6日 (金)

芳味亭と喜楽

昨日午後7時のこと。

「今晩は仕事に集中したいから夕食は作らぬ!」

との相方からのお達しがあり、久し振りにご近所での外食とあいなりました。厚着して外へ出ると、いやはや、寒くないではありませんか! 温暖化がホントに進行しているんでしょうか?

向かった先は人形町の『芳味亭』(ほうみてい)。座敷に上がって食べるちょっと昔風の洋食屋さんです。「ビーフスチュー」や濃厚なデミグラス・ソースで有名なお店ですが、他にも様々な一品料理や、デートや接待、何かしらの記念にと選ぶ多数のコースメニューもあります。「洋食弁当」の「並」と「上」も定番。ここだけの話、「Dコース」のビーフステーキは仲居さんが小声で「圧倒的にお得ですよ」と耳打ちしてくれたことがあります。でも、私がここで90パーセントの確率で注文するのは「ランチ」。「ランチ」とはいえ夜でも注文できます。お店の看板料理がちょちょいと盛られたバランスの良い洋食メニューなのであります。

骨身にこたえる冬の寒さで凍える現実的な辛さと、温暖化による子孫たちへ引き継いでしまうであろう未来への負の遺産に対する後ろめたさと、うむむと、選択に迷いながらも、『芳味亭』で何を食べるかという迷いに打ち勝てる訳もありませんでした。ああ、私は残りの人生でエコロジーについて多くを語る資格がないのかもしれません。

あれやこれやと悶々と決めかねていましたら、ああ、なんとまったく違った選択肢がふって湧いてくるではありませんか! 『芳味亭』の横を通り過ぎ、向かった先は『喜楽』(きらく)。バランスの良い「ランチ」でなく、ガツンと一品、ニンニクの香り満載の「ポークソテー」を突然、食べたくなってしまったのです! ああ、私は残りの人生では、食についても多くを語る資格がないのもしれません!

『喜楽』というと、中華料理屋を想像してしまうかもしれませんが、ビーフカツレツで有名な洋食屋なんです。人形町交差点のすぐそば、都営地下鉄浅草線の「人形町」駅の出入り口すぐそばにあります。

もう半年ほどになるでしょうか、その地下鉄出入り口が工事中でせわしないのです。そんなわけで、なんとなく足が遠のいており、『喜楽』に来るのは、ほぼ二か月ぶりでした。

いやあ、びっくりしましたよ。

調理場が劇的に変わってたんです。この数年、威勢のいい女将と、妙に日本語が堪能な中東出身らしき男性二人で調理場が切り盛りされていたのに、その二人がいなくなってるじゃありませんか!

そこにいたのは、中年男性二人。多分、娘婿と思われる男性がメインの調理をし、もう一人がサラダや野菜を準備したり洗い方を担当する補佐役らしい。フロアは以前にも目にしたことのある女性ひとりだけ。この女性が店を引き継いだんじゃないのかな? 以前はあと二人ほど女性がいたので、狭い店内に従業員五人がひしめきあっておりました。でも今日は三人だけ。でも、ちゃんと機能してましたよ。

店の改装をしたわけじゃないんですが、店の空気がまったく違ってたんです。ゴミゴミした感じがしない。調理台にパンくずや野菜の切れ端しなどもない。金属の調理具もふき上げられ光っていたし、店全体が見違えるほど清潔になっていました。どうも、代替わりしたとしか思えません。

調理する男性の料理の手際は、いまひとつに見せました。とはいえ、手順通りの丁寧な基本動作が徹底しており、料理への期待を感じました。

私は「ポークカツ」、相方は「ポークソテー」にビールを注文。

ポークカツは揚がった後、すぐに盛り付けられませんでした。しばらくパッドに置いたままにして、衣の中でじっくり茹で上がるのを待っていたのでしょうか? 食したポークカツには潤沢なしまりがあり、以前より旨くなってました。ポークソテーは煮過ぎたのか、少し硬さを感じましたが、焼きも香りも以前よりバージョンアップしていました。

店の定番である「ビフカツ」の調理を見ていたんですが、以前よりビーフが肉厚になったにも関わらず、揚げ時間が一気に短かくなってました。揚がったビフカツに包丁を入れた断面からは、レアーに仕上がったビーフの赤い肉片が見えました。以前は、カリカリっとした触感ばかりが際立ち、ビーフ感があまり感じられず、一回切りの注文でした。新しくなって、よりジューシーな揚げ具合が期待できそうです。

次に『喜楽』に来るときは、きっと、きっと、定番の「ビフカツ」注文することでしょう。

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