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2009年12月16日 (水)

歌舞伎にすと入門

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『歌舞伎にすと入門』の著者、辻和子氏はイラストレーター。自由な色使いと気持ちあふれるイラストの人気は高い。文章も気持ちで書く。歌舞伎の舞台や役者への思いが先走り、前置きがなかったり論理的なジャンプも散見するが、そんなことなんてどうでもいいや、といつも押し切られてしまう。魅力ある文章は誰にでも書けるものではない。数年前にも『恋するKABUKI』という本をものにしている。どちらも本でも、好きでなければ描けないディテールまで語り尽くすイラストが歌舞伎の面白さを饒舌に物語っている。彼女のあだ名は「かぶ吉」。無類の歌舞伎好きだ。

今日、出版記念講演会が「江戸東京博物館」にて開かれた。「三十人くらいしかいなかったら、かぶ吉君かわいそうだなあ」と思っていたら、とんでもない間違いだった。四百人を収容する一階の大ホールはびっしりと満席。希望者多数で入場者は抽選となったほど。「松竹衣装」さんが歌舞伎の衣装をお披露目し解説することや、東京新聞主催ということもあったのかもしれぬが、いや、驚いた。

午後1時から始まった公演は、前半に辻和子さんのトークショー、後半に松竹衣装の海老沢孝裕氏のお話という構成。午後4時まで3時間という長丁場だったが、あっという間に過ぎた。

辻さんの入門講座は非常に分かりやすかった。実はプレゼンテーションの練習を何度もして時間を図り準備を重ねたらしい。

講座で印象に強く残ったことは、歌舞伎を観る前に筋立てと役回りを把握しておくのがポイント、ということだった。これは一般的な舞台観劇とはちょっと異なる。筋を読めない展開や変化する役回りによって、ある瞬間から劇場が生き物のように呼吸し始め特異な時空間を演出するのが舞台の大きな役割りでないかと思っている。そのような常識とは異なる、別次元のものとして歌舞伎と向き合うことで、面白さを味わえるようになる、ということらしい。

登壇したお二人は、観てくれがよろしい。好感がもてる。それは重要なこと。人気者にはかなわないのだ。

公演の後のサイン会も長蛇の列。その後、近くの居酒屋で開かれた内輪の会も大いに盛り上がり、一日の幕が閉じた。

「かぶ吉」君はこれからも多くの友人たちを歌舞伎の世界に巻き込んでいくに違いない。

KAZUKO TUJI WEB

『恋するKABUKI』―とってもおしゃれな歌舞伎ワンダーランド

『歌舞伎にすと入門』

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