ガウディ建築

2010年7月 4日 (日)

ガウディカレンダー2011

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ガウディカレンダーは現地バルセロナでも制作しています。「Gaudi & Barcelona Club」というウェブサイトでも紹介されていますが、多分、ドイツを拠点に世界展開しているTaschen(タッシェン)という出版社の企画です。15種類ほど。壁掛けカレンダーの大と小、卓上カレンダーの3種。お値段は、大が1800円くらい。小と卓上が1200円くらい。

昨年からamazon.co.jpで本格的に販売され始めています。今年も販売されるでしょう。余談ですが、うちで企画制作している「ガウディ 2010年 カレンダー(amazon.co.jpへのリンク)」が予想より売れなかったのは、それが原因だと思われます。

私だって分かります。日本人が作るガウディカレンダーより、現地で作られたものを珍重したくなる気持ち。とはいえ、写真の質とかガウディに対する愛情とかでは負けてないとは思うんですがねえ。

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2010年6月25日 (金)

サッカーとガウディ

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ガウディカレンダー2011の表紙

2010年6月25日、サッカー日本代表が周囲の低い評価を裏切り、予選を突破した。

午前3時半から始まったデンマークとの試合を観戦し、結果は3対1という素晴らしい勝利だったが、何より感動したのは、ボールへの集散を執拗に繰り返す日本イレブンの姿勢だった。勝つために何をすれば良いのか、「表現はどうかと思うが、ボールに蠅のように執拗に集まってチャンスを待つ以外に勝算はない」という岡田監督の意向を選手たちが忠実に守っていることだった。

日本サッカー代表のみなさん、おめでとう!健闘を称えたい。

そして、今日、6月25日は私が敬愛するスペインの建築家アントニ・ガウディの誕生日。彼の芸術性に敬意を表し、うちの会社では毎年、ガウディ建築の写真を使い翌年のカレンダーを作成するのが習いとなっている。今回で8年目。

今年は不覚にも不況のあおりを食ってしまい、資金繰りやら何やらに追われ、ガウディカレンダーの制作が遅れ気味で、確定しているのは表紙のみである。

正直な話をすると、昨年からTaschenというワールドワイドに展開しているドイツを拠点とする出版社が、ガウディ関連のカレンダーの日本での販売を本格的に始めたため、そのあおりを食って昨年は大赤字だったのだ。取材からデザイン制作、印刷までかなりのコストがかかるのだが、販売できたのはその三分の一まで落ち込んだのである。そのため、コンテンツはあるものの、制作に踏み切るかどうか、悩ましい選択に迫られた、というわけなのだ。

とはいえ、あんなサッカーの試合を目の当たりにしたら、強い意思が世界を変えることを信じるたくもなる。「何をやるにも10年続けなければ本物じゃない」という家訓もあることだし、少なくともあと3回は作り続けることにした。

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2009年9月25日 (金)

ガウディカレンダー2010(詳細)

来年のガウディカレンダーは月めくりなので12枚あります。

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1月 「天に向かって落下する鐘塔」 サグラダ・ファミリア
2月 「自然に溶け込む人工造形」 グエル公園
3月 「鉄細工の魔術師」 グエル別邸
4月 「海底洞窟への憧憬」 カサ・バトリョ
5月 「モダン建築の先駆け」 グエル酒蔵
6月 「伝統様式の昇華」 カサ・ビセンス
7月 「伝統を打ち砕く独創性」 グエル別邸
8月 「パラボラアーチ連鎖空間」 サンタ・テレサ学院
9月 「王家のゴシック様式」 ベリェスグアルド
10月 「フニクラ構造の発見」 コロニア・グエル教会堂
11月 「波打つ岩」 カサ・ミラ
12月 「押し寄せる空間」 サグラダ・ファミリア

詳しくはここをクリックして「ガウディの謎」をご覧になるか、
こちらをクリックして「ガウディの遺産」をご覧ください。

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2009年9月18日 (金)

ガウディカレンダー2010

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ガウディ建築を紹介するカレンダーが出来上がりました。今年で8回目になります。今回は建築物が持つフォルムに焦点を当てようと、モノクロ写真をあえて選択。とはいえ、スミ一色だけで印刷しているわけではありません。大きさはB3サイズ。いつもより小さめです。

友人の皆さんの手元には10月末頃にはお届けする予定です。カレンダー販売を専門としているトライエックス様やハゴロモ様にご協力をいただき、今年も amazonさんなどで発売予約が開始されています。ありがたい。

上の画像をクリックすると、大きめの画像が表示されますよ。カレンダーで紹介される写真について、来年は毎月、その建築物を解説したり、写真を撮影したときのエピソードなどもお話していこうと思っています。

1月から12月までのすべての写真を、もうひとつのブログ「ガウディの謎」のほうにアップしましたので、よろしかったら、こちらをクリックしてみてください。写真の説明もあります。

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2009年5月 4日 (月)

エル・カプリーチョの立て直し

ガウディはスペインの建築家ですが、その建築物のほとんどはバルセロナ周辺に集中しています。バルセロナから遠く離れた北スペイン・サンタンデールに、ガウディが建築家になって初めて設計した建築物があります。バルセロナにある「カサ・ビセンス」とほぼ同時期のもので、施工業者も同じだったこともあり、建築様式がサンタンデールの「エル・カプリーチョ」とよく似ています。

「エル・カプリーチョ」の現在の所有者は日本人です。そこは、長年レストランとして使われてるのですが、世界的な不況のあおりを食って経営難に陥っています。その立て直しを図るために、建築家の田中裕也氏がアドバイザーとして様々な企画を立てています。

今日、田中氏と東京でお会いし、その奮闘ぶりを伺いました。なんとか成功してほしい、と願っています。

以下は、レストランに置いているパンフレットです。

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<表紙>

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<見開き中のページ>

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<裏表紙>

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2008年10月27日 (月)

エル・カプリチョのオーナー

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この写真は北スペインにあるガウディ建築「エル・カプリチョ」。現在はこの建物はレストランとして使われていますが、そのレストランが発行している絵葉書用の写真を、ここに転載しています。

「エル・カプリチョ」は、バルセロナにある「カサ・ビセンス」と同じ頃に設計されたガウディ初期の作品で、イスラム様式の色を濃く残している建築物です。「カサ・ビセンス」はすでに世界遺産として登録されているので、この「エル・カプリチョ」も世界遺産級のものと言ってようでしょう。

この建築物はある企業が所有する私有物なのですが、そのオーナーは、なんと日本人なのです。先日の土曜日、ガウディクラブの田中裕也氏の紹介でそのオーナーと品川で会いました。

驚くほど若いオーナー、黒澤武人氏が来日された目的は詳しくはまだ書けませんが、この建築物をより多くの方々に知ってもらい、北スペイン、カンタブリア州のコミージャスという土地を訪れてもらうためでした。昼食をはさんで田中氏と三人、二時間ほどの話でしたが、私もなんとか協力したいと思わせる真摯な人柄の若者でした。

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2008年7月26日 (土)

『ガウディの謎に満ちた世界』

 この暑いさなかの二週間ほど、ちょっと興奮状態が続いています。そのわけは、ずっと気になっていた本をやっと手に入れることができたからです。

 その本は2冊組みなのですが、ハードカバーの立派な装丁。サイズがA4版と大判で、しかもそれぞれ400ページ前後ある大著です。25年前にスペインで出版されたアントニ・ガウディの建築に関する研究書です。
 ひとりの学生が数年におよぶ自らの研究をまとめたものであるため、出版されたものの市販はされず、部数もわずか。とはいえ、その本によって、サグラダ・ファミリア聖堂に散在していた建築模型が系統だって整理され、聖堂の主任建築家がガウディ建築に秘められた基数を発見する契機を与えた、といわれています。
 そんな本なので、入手するのが非常に困難。しかもスペイン語で書かれているため、はなから入手しようなんて、思ってもいませんでした。ただ、そこに収められている図版の数々が素晴らしく、図版だけでも見ることができたらいいな、とは思っていました。

 私が大学関係者なら、普通に問い合わせて入手できたかもしれませんが、個人的にガウディ建築を追いかけている学外の人間では、ままなりません。ところが、今月14日のことです。その著者と会うことになったのです。

 午後2時半。

 うだるような暑さのなか、彼は資料の入った重そうなバッグを肩にかけ、汗だくでやってきました。

「一時間ちょっと時間をいただければ」

 という約束だったにも関わらず、彼は三時間ほど私に付き合ってくれました。そして別れしな、あの本を渡されたのです。あまりの感激に、私は言葉が出ませんでした。

 本のタイトルは『El Mundo Enigmatico de Gaudi』。読み方は、エル・ムンド・エニグマティコ・デ・ガウディ。ほとんどローマ字読みで大丈夫。mundo(ムンド)は「世界」、enigmatico(エニグマティコ)は「謎めいた」という意味なので、日本語にすると、『ガウディの謎に満ちた世界』というタイトルになるでしょうか。スペイン語で書かれたその本の著者は、鳥居徳敏氏。日本人だったのです。

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 彼はこの本を出版した1983年の翌年、帰国。建築事務所で建築設計の業務につきながら、『アントニオ・ガウディ』、『ガウディの建築』、『ガウディの七つの主張』(いずれも鹿島出版会より発行)という三部作を立て続けに発表しています。十年ほどの建築設計業務を経て、神奈川大学の教職につきますが、そこでも独自のガウディ論、スペイン建築史論を展開し続けています。その中でも『ガウディ建築のルーツ』(鹿島出版会)は、スペインで著した本をさらに理論展開した名著として高く評価されています。

 さて、私は鳥居氏よりいただいた分厚い2冊の本を抱きかかえるようにして帰宅すると、さっそく開いてみました。

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<図版編>

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<テキスト編>

 すると、驚いたことに、読めるんです、スペイン語が…。もちろん分からない単語だらけなのだけれど、調べればほとんど理解できるのです!
 その要因はなんだろう、と考えてみました。ガウディ建築に関する知識が少しあることで、書かれている内容を予測できること。最近始めたスペイン語のレッスンで、言葉の成り立ちに慣れてきたこと。鳥居氏の著作を熟読していること、などが思い当たるところでしょうか。とは言っても、正しく理解できてると思ったら大間違い。そんな風に自分を抑えながらも、この十日ばかり、興奮気味のままこの本を読みふけっているのであります。

 ちなみに、私はこのブログのほかに、もうひとつをブログをつくってるんですが、そのタイトルは「ガウディの謎」。そしてそのサブタイトルは、「ガウディの謎に満ちた世界 El Mundo Enigmatico de Gaudi」。そうなんです、この本のタイトルを使っているんです。
 本の入手をきっかけに、もうひとつのブログのほうも、もう少し頻繁に更新していけるかもしれません。

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2007年6月 8日 (金)

久々の更新

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<カサ・バトリョ主階天井>

ガウディの遺産」というウェブサイトを、今日、久しぶりに更新しました。良くなったところは1つだけ。トップページに建築物の名前をリストアップしたので、建築物の説明や写真をすぐに閲覧できるようになったことです。今回の更新は地味ですが、サイトつくりについていろいろ考えさせられました。

実は、同じ内容で別にもうひとつ、「ガウディの遺産」というサイトをつくったんです。CSSとmovable typeを使い、エレガントに仕上がりました。ゴミがない。構造的に美しい。作り手としては満足なのですが、見た目がどうしても好きになれませんでした。その結果、これまでのサイトに戻り、ちょっとだけの更新となってしまったわけです。CSSとmovable typeの理解がまだ足りないんでしょう、きっと。エレガントで美しいサイトができるよう、出直します。

「ガウディの遺産」のウェブページのソースを見られると、本当に恥ずかしいです。何と言っても、ゴミだらけですからねえ。でも、当分はこのままのつくりで、コンテンツの更新に励みます。

あと、もうひとつ。

「ガウディの遺産」のウェブサイトとは別に、「ガウディの謎」というブログ(→こちらです)も、こっそり始めました。ガウディについて追いかけるネタさがしをするためのブログです。専門的な話だけでは自分でも退屈してしまうので、現地で仕入れてきた裏話やお勧め情報、ちょっと真面目に書籍の紹介なども出てくるんじゃないでしょうか。

五月初めにバルセロナから帰国して一か月がたちました。ガウディとの距離感がやっとつかめてきたようで、これからちょくちょく更新していくことになるでしょう。ブログやサイトの更新ができなくなったら、何か特別の支障がない限り、そのままでいいんじゃないでしょうか。更新できないときこそ大切な気がします。そのときが来れば、自然と始まるわけですから。

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2007年5月26日 (土)

写真が変化するとき

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この白髪のご婦人はこのベンチに、
いったい何時間すわっていたのだろう。

バルセロナに到着した翌日、青空にそびえるサグラダ・ファミリア周辺を何度か回った。カメラに装着した4ギガのメモリを写真のデータが満たし、詰め替えた2ギガの補助メモリーも満杯となった。三時間は撮っていただろう。ペンションに戻る帰り道で、私はこのご婦人をまた目にした。最初は確か本を読んでいるようだった。二度目は編み物。三度目は誰かと話をしていた。四度目にただじっと座っている姿を見て、シャッターを切った。

この旅行の目的のひとつは、来年のカレンダー用にガウディの建築物を撮影することだった。しかし、こうして歩き回りシャッターを切っていると、本来の目的から離れたところに意識がどんどん移ってしまったのだった。

二週間滞在して撮影したのは五千枚ほど。毎日動き回って撮っていれば、それくらいの枚数にはなる。ほとんどの写真は使えないものばかりだし。それでも撮り残した場面や、実験できなかった試みも多い。とはいえ、このひと月、撮影した写真を繰り返し眺めていて、撮り方が変わってきたことを感じている。

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2007年5月23日 (水)

白い怪物

ガウディ建築を撮影しにバルセロナの地に降り立ったのは、2007年4月17日の深夜だった。その日はすぐに床につき、翌日の早朝からさっそく行動を開始した。

十年前と比較すると、ガウディの建築物はバルセロナの観光資源として陳腐に整備されてしまい、被写体としての魅力を落としてはいたが、その存在感は以前より際立って見えた。私の興味は、ガウディの建築物そのものでなく、その建築物が街にどのように溶け込んでいるのか、に移っていた。

早朝から夕刻まで街を歩き回る。カメラのメモリが満杯になったので、ペンションに戻り、データを移す。気がつく外は暗くなっていた。少し眠っていたらしい。ペンションの玄関を開けると、目の前にサグラダ・ファミリアが白く映っていた。

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120メートルの塔に向かって歩き出した。

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夜空に真白に輝く建物が迫ってきた。

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サグラダ・ファミリアの西側にある「嘆きの門」に着く。
白い蛍光色でライトアップされたこの門は、まるで白い怪物だ。
この「嘆きの門」はガウディの作品と認められておらず、
世界遺産からも外されている。

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建物をぐるっと回り、池をはさんで東側にある「誕生の門」を眺める。
黄金色に見えるのはライトの色ばかりではないだろう。
現在は南側に位置する「栄光の門」と中央塔が建設中。

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